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既に、初夏?
今年は、パセリを
育てようと思っているのよ♪
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★清水寺★
申し訳ありません。また、ご無沙汰してしまいました。今、ちょっとプライヴェートで手間のかかることをやってまして、それから今月中にはなんとかほぼ脱却できると思うので、来月はもっと更新できると思います。そんなわけですので、どうぞヨロシクです♪(合掌)
さて、サクラの時期も既に去り、いよいよ今年もGWが始まろうとしていますが、皆さま、どのように過ごされるのでしょうか。あやぼーは相変わらずおうちでのんびりですけど、旅行とか行かれる方も多いんでしょうね。楽しくお過ごし下さいませ。
ところで、今年のサクラは清水寺に行って見てきました。そのレポートは近々"ぶち観光"でアップするつもりなんですが、その時の写真などを少しお見せしてしまいましょう。
清水寺って、たぶん私も子供の頃に遠足とかで連れてかれたことはあったと思うのに、二条城はかすか〜に覚えてたけど、こっちは全く"来たことある"という記憶がなかったのよね。もしかしたら本当に初めてだったのかもしれないが、ともかく見た印象は"清水の舞台から"とか言うけど、思ってたよりわりと低いかなという感じでした。11mほどだそうですから、そりゃ飛び降りたらまず助からないとはいえ、それにしてもその高さってビルの3階くらいですよね。今や高層建築に慣れてる私たちの感覚からすると、それって低い感じしても当然かも。ただ、昔の人の感覚だったら、ものすごく高いところと感じたのも頷けますな。
私の行った時は、ちょうど満開から散りかかるかな〜という時だったみたいで、まだじゅうぶんキレイに咲いているのを楽しむことが出来ました。ただ、本堂の奥にある建物が改修中ということで見れなかったのは残念だった。早朝6時から観覧できるっていうし、見れなかった所も見たいから、改修が済んだら次こそ朝早くから行って、観光客のあまり来ないうちに舞台に上がってみたい。きっと清々しいぞ♪
今年はこの後、哲学の道の方へも行ってみたかったんですが、時間的にちょっと遅かったので断念せざるを得ませんでした。場所によってはぼちぼち散ってる所もあるような時期だったから、満開かどうかも定かじゃなかったしね。それで、そちらは来年のお楽しみということになったんです。ま、一年に一か所ずつ、京都のサクラを楽しむってのもいいんじゃないかと。来年は、哲学の道でサクラ見て、その後、都をどりも見に行きたいなあ。

★ラディッシュ★
昨年、ミニトマトと同じ時期に植えたラディッシュ。収穫期を逃してしまい、ラディッシュとしては食べられなかったけど、その後も植物としては生きながらえてたんです。仕方がないから水やり続けてたら、結局、冬越しまでしてとうとう花を咲かせてしまった。写真は、そのラディッシュの花で、咲いたんだからタネが取れるのかな?
ミニトマトはさすがに冬を越せなかったのに、ラディッシュって根性あるよね。
↓↓ 思いっきり太ったラディッシュの茎(なのか?)

★Ayapoo改装計画・その2★
2008年から2012年までの記事をほぼカテゴリー分け出来たので、近日中にココの改装を行いたいと思います。それ以前の記事も、おいおいにカテゴリー分けしてゆきますが、3カ月ごとの過去ログもそのままにしときますので、そちらもこれまで通り、お読み頂けます。それに、ページのデザインは殆ど変えてないので、見た目はあまり変わらないでしょう。ただ、テキスト表示だけCSS使って、11ポイントで表示するようにしますから少し文字は小さくなります。でも、文字間隔は広く設定しているので、今までより読みやすくなるんじゃないかな。文字の大きさは、少なくともIE7.0以降だと、ブラウザ右下の%表示をクリックして任意に変えることができるしね。
で、最大の変更は更新間隔と言いますか、更新の仕方が変わるという点です。これまで、月2〜4回の割りでまとめて出してましたが、今後は、ブログっぽく一項目ずつ出すので、週に2〜3回の更新が可能になるでしょう。もちろん、今まで通りまとめて読みたいという方は、それなりの間隔を置いて見に来て頂ければ、記事がたまってるというわけです。ここんとこ、小説が出来ないと更新もできないって感じになってて、どうしても更新間隔が開きがちでしたから、これで、フレキシブルに記事をアップしてくことができると思います。
とゆーことで、それほど大きく変わるってわけじゃありませんが、今後とも、宜しくお願い致します♪
★Colours
of the wind★
さて、やっと京都篇を抜けることが出来たので、以前言ってた"Colours
of the wind"というタイトルのお話についてちょこちょこ書かせて頂きたいと思います。連載中のUKの原案が出て来たのは1980年だったと前に書いたと思いますが、こちらはストーリーそのものは90年代入ってから出来てきたものの、主人公の峰岸裕也とはUKよりさえ古いつきあいだったんじゃないかな。しかし、コイツはなかなか私に懐いてくれなくて、自分のことをちっとも話してくれなかった。それが90年代になって、彼の奥さんになるアンという女の子が出て来てやっと、話が流れ始めたんです。先日、UKに出て来た峰岸達哉とゆーのはこの二人の息子で、だから、この時代にはもう裕也はたぶんウィリアムじーちゃんとおんなじくらいのトシになってるでしょうが、"Colours
of the wind"は、もちろん彼の若い頃の話です。
裕也は"Dialogue"の最後に付いてる"Intermission"にちょこっと顔を出してますけど、綾の子供の頃からの親しい友人で、ここでも"長いこと日本を離れていて"と言ってる通り、この時期にはしばらくカナダに壮絶な失恋の痛手を癒しに逃げ込んでて帰ってきたとこでした。
あやぼーは、前々から言ってる通り、美形と富豪と天才しか書きません(それしかキョーミがない)ので、もちろん裕也も背が高くって繊細な感じのする美形です。日本人ですから、もちろん黒髪に黒い瞳ですけどね。モデルはとゆーと、前にも書いたかもしれませんが、北野晶夫と伊達邦彦なんだな、これが。ただ、そのセンでクールに書くつもりのはずが、やっぱり作者の性格出ちゃって、子供の頃から苦労してるわりに楽天家だったりする。どーゆー苦労かは本編で読んでもらわなきゃなりませんが、ともかく殆ど生まれたばかりの頃に、ある事情で両親が亡くなってて、そのため父親の妹にあたる叔母さんに育てられたんです。しかし、そもそもその両親の亡くなった事情とゆーのが、この叔母さん(瑞紀=
みずきさんとゆー)と、裕也の父親(貴人と書いて"たかと"と読む)との危ない関係が原因だったんですね。つまり、この二人が兄妹なのに許されない関係だったのだな。それが元でいろいろあって、両親早くに亡くなっちゃったわけです。
で、まあ、残された裕也は叔母さんに育てられることになったんですが、叔母さんと言ったって当時は瑞紀さんもまだまだ若い。しかも美形の家系ですから、すっごい美人。つまり、裕也は美貌の叔母さんに憧れつつ、更には恋い焦がれつつ育つことになったのでした。瑞紀さんも最初は当然、裕也も赤ん坊だったし、甥っことして育てることに何の違和感もなかったんですが、問題は裕也の容姿。これが、父親そっくりだったんで、成長するにつれて、瑞紀さんにとっては最愛の兄に生き写しということになってゆく。賢明な読者の皆さまには、この先どーなるか、そろそろ予測がついてらっしゃるのではないでしょうか。そーです。なんだかんだあって、甥と叔母でいけない関係になっちゃうんです。しかし、瑞紀さんが好きなのはあくまでも貴人で裕也じゃない。
裕也も一時は、それでもいいから瑞紀の側にいたいとかって、ずいぶん無理するんですけど、兄と同じ画家になって欲しいと思ってる瑞紀さんと、絵よりも小説書く方が好きで作家になりたいと思ってる裕也との間で、彼が年取るにつれて擦れ違いが激しくなってく。裕也がどっちかにしか才能なければまだしもだったんですが、どっちにも才能あるからどちらも自分の希望を諦めきれないってことになっちゃうんだね。しかも、裕也の自我というのは、一生、自分の父親の代わりをして生きてくには強すぎる。それに、どこまで行っても瑞紀さんの好きなのは自分じゃなくて貴人さんだってのが、ほんとに彼女を好きなだけに裕也は返って耐えられない。このままじゃ、無理心中なんてことになっちゃうかもと悩んでる裕也を救うのが綾だったんです。
これは、彼女自身は当時はそんな事情知らないし、ただ、友人として自分がセカンドハウスに使ってる都心のマンションの一室(当然、超豪華オクションですが)を、「静かで落ち着けるから、小説書くのに使っていいよ」と言って貸す。これも、その前に経緯があるんですが、それはともかく置いといて、瑞紀さんとの関係の他に、自分の将来についても煮詰まってた裕也には綾の「小説書いていい」という一言が啓示のように聞こえて、それで瑞紀と別れて家を出て、小説書こうと決心する。これが、弱冠十七歳の時。後の世界的大作家にして哲学者、峰岸裕也氏の本当の人生の第一歩だったのでありました。
長くなっちゃいましたので、続きはいずれまたそのうち♪
★The
ultimate kingdom * supplementary episode 2 -告白-
後編・第34回★
Prologueへはこちらから/各章へはこちらから
・この話について初めて読まれる方、登場人物等についておさらいしたい方は主要登場人物、用語等解説をご覧下さい。
・また、この話については2005年8月からAyapooで断片的にプロットをご紹介しています。メインストーリーの小説本文はまだ公開していませんが、興味がおありの方は専用のSTORY
INDEXをご参照下さい。Ayapooの過去ログ内の記事を順を追って読むことが出来ます。
-36-
「それでね、京都の後は大阪にも回ったんですけど、タコ焼き食べたんですよっ、タコ焼き♪」
「ほ〜お。ウワサには聞いてるけど、うまかった?」
「それがなんて言うか、ものすごくビミョーなの。あれを美味しかったと言っていいのかどうか...。美味しくないっていうわけじゃないんですけど、スシとか日本料理を美味しいと言うのとは全然違ってて、でもなぜか、後を引いちゃう味なんです」
「へえ」
「関西の人は特に好きで、ごはんのおかずにしちゃったりもするんですって。あれもやっぱり、日本の味なのかな?」
数日してデュアンが到着すると、シンプソン家の別荘は俄然にぎやかになった。ただいてもぱっと場を明るくするキャラなのに、今のデュアンは初の東洋旅行帰りとあって山ほど喋りたい話題を抱えていたからだ。ランドルフたちが聞き役に回ってくれているので、夕食後のサロンではまさに独演会たけなわである。
「タコ焼きの他にイカ焼きというのもあって、これがヘンなんですけど、なぜか京都のお祭りで食べたのと大阪で食べたのは違ってるんです」
「タコの代わりにイカが入ってるんじゃないのか?」
「大阪で食べたのはそうなんですけど、お祭りで食べたのはイカまるごと焼いてあるの。どっちかっていうとぼくは丸ごとの方が美味しかったと思うんだけど、お好み焼きタイプも捨てがたくて」
それへ、今度は横からファーンが尋ねた。
「お好み焼きって?」
「えっと、何て言ったらいいか、日本版キッシュみたいな?
キャベツとかシーフードとかを小麦粉を溶いたものと混ぜて焼くんだよ。普通、お好み焼きってこれくらいの大きさなんだけど、イカ焼きは小さくて、このくらいなのね。味はタコ焼きとよく似てて、卵入りとかもあったっけ」
「なんか、ちょっと味の想像がつかない。どっちも食べてみたいけど...」
「あ、じゃ、兄さん。今度、食べさせてあげる。ママがタコ焼き気に入っちゃって、タコ焼きメーカー買うっていうから、ぼくも一緒にうち用のを送ってもらったんだ。もうそろそろ着いてるんじゃないかな。ローデンに行く前にうち食べに来る?」
「行く!」
「タコ焼きって、メーカーがないと出来ないのか?」
「ワッフルとかと同じで、形が決まってるんです。まんまるくて、ゴルフボールくらいの大きさかな。でも、お好み焼きならできると思いますよ。ママがレシピ教わってたから、聞いてみましょうか?」
「よし、聞け聞け。明日にでも作ってみようぜ。材料はキャベツとシーフードと?」
「シーフードのだけじゃなくて、ポーク入れたやつとか、ネギ山盛りとか、広島焼きとか、いろんなのがあって、このネギ焼きっていうのがまた美味しいんですよ〜っ」
「へえ、そりゃ、ぜひ食ってみたいな」
「じゃ、ママにレシピ聞きますね。携帯取ってきます」
言ってデュアンは速攻で立ちあがり、自分の部屋に駆けて行った。
「面白そうだな、日本」
「ですね」
サロンに集まっているのはランドルフとファーン、ウィルの他にも二人いる。マーリンとレンといって、どちらかと言えばランドルフと仲のいい少年たちだが、寄宿舎暮らしということもあって特に同級なら満遍なく顔見知りのウィルとも知らない間柄ではない。素行はランディと似たようなものだが成績は悪くなく、ゆわえる"優等生不良"というタイプの奴らだ。だから、ウィルともよく口をきく方だろう。ファーンも顔くらい知っていたし、唯一、初対面なのはデュアンだったが、このコに限って人見知りはありえない。メリルのようによほど合わないタイプとデュアン自身が思わない限り、仲良くなるのにそんなに時間はかからないのだ。デュアンが戻ってくるのを待ちながら、ウィルが言っている。
「日本って不思議な国だって聞いてはいたけど、特に京都って行ってみたいね」
「やっぱり?
実はランディと来年行こうかって話してたんだ」
「え、ほんとに?」
「うん。デュアン、お父さんの知り合いに案内してもらったらしくって、その人が次はぼくも一緒にって言って下さってるそうだし。だから、ウィルにも聞こうと思ってたんだけど」
「へ〜え、いいじゃない。行くんなら、ぼくも参加させてよ」
そんな話をしているところへ、デュアンが部屋から戻って来た。既に、携帯で母と話している。
「うん、じゃ、メールで送って。待ってるから」
言って通話を切りながらソファにかけたデュアンにランディが尋ねた。
「どうだって?」
「メールでレシピ送ってくれるって」
「じゃ、来たら教えろよ。材料調達してもらうから」
「はい」
「よ〜し。明日は、"お好み焼き"パーティだぞ」
ランドルフに言われて、みんな期待顔で頷いている。
「そう言えば、マーリン。きみって、以前、日本に行ったことなかったかい?」
話の流れで思い出したらしくウィルが尋ねると、相手はちょっとびっくりした顔で答えた。
「うん。でも、よく覚えてるなあ。2、3年前の話なのに」
「お土産をもらった覚えがあるから」
「そうだっけ?
ただ、ぼくが行ったのは東京だよ。親父の取材にくっついてったんで」
マーリンはダークブロンドで丸顔に眼鏡をかけた愛嬌のある少年だ。彼の父はクランドルでも有名な作家でジャーナリスでもある。
「東京ってどう?」
「普通に都会って感じだったけど?
むしろ鎌倉とかの方が古い街で雰囲気あったかも。話聞いてると、京都とか大阪ってぼくも行ってみたいと思うよ」
「でしょ、でしょ?
そうそう、ママがね、今回はぼくも一緒だったんで、大阪でヨセに行けなくて残念だとか言ってました」
「なんだ?
ヨセって」
「クラシックなコメディのストーリーをメインに聞かせてくれる劇場なんですって。ラクゴとかいって、日本のトラディショナルなパフォーマンスらしいですよ。他に、何人かでやるトークショーもあるって」
「へえ」
「くやしいけど、ぼくまだ日本語ちょっとしか分からないじゃないですか。でも、来年行くなら、ぜひ挑戦してみたいと思って燃えてるんです」
デュアンが決意も新たな様子で言うものだから、ウィルは思わず笑って言った。
「すっかり、日本が気に入っちゃったんだねえ」
「本当に面白かったんですもん。食べ物も美味しいし、いろいろこっちと違ってて」
そんなわけで、その夜はそれからもデュアンの旅行体験を中心に話がはずむこととなった。パディントン夫妻の手前もあったので、今夜はみんなおとなしく食事の後はお茶やコーヒーにしているが、お菓子はデュアンが山盛り買いこんで来た和菓子や駄菓子で、それも折に触れて話のタネになっている。
「しかし、また買いこんだもんだよな、うまいけど。持って帰ってくるの大変だったんじゃないか?」
「すぐに配るお土産用だけ持って帰って来たんです。後は、家に送ってもらって...」
「この上、まだ送ってもらったのか?!」
「もちろんです。今どきは、こっちでも本格的な和菓子が買えたりするから行く前はそっちに期待してたわけじゃなかったんですけど、行ってみたら食べたことないものもいっぱいあって。でも、クズキリとかアンミツとか、夏のお菓子でめちゃ美味しいものもあったのに、それってナマモノだから送れなくて。ママと、こっちの和菓子屋さんに特別注文で作ってもらえないか聞いてみようって言ってたんです」
「もしかして、親子してけっこう食いしんぼか?
そのわりに、おまえ太らないよな」
「食いしんぼと酒豪は血筋なの。うち、ママだけじゃなくて、お父さんも食べるの好きですよ。最近のお気に入りはバッファローズのアイスクリームで、一度連れてったら気に入っちゃったらしくて、買ってこい、買ってこいって」
これにはファーンを除く全員から驚愕の声が上がった。
「おい、ちょっと待て。連れてったって、あの、モルガーナ伯爵をか?
バッファローズに?」
「あれ?
知りませんでした?
それ密かに写真撮られちゃったみたいで、一時期、ネットで大騒ぎされてたのに」
「そりゃ、するわなあ。"氷の王子さま"が子連れでアイスクリームじゃ」
「かもしれませんけど、以来、ちょっと連れてきにくくなっちゃってて。抗議のメールとか来ちゃうんですよお、もお、ファンから山ほど。イメージ崩れるからやめて〜とか、私のデュアンさまを取らないでとか。おかげでぼく、ブログで使ってたアドレス変えなきゃならないくらいだったんですから」
「アイドルだもんな。子持ちになったってだけでも、あの騒ぎだったし」
「お父さん自身は全然気にしてないんですけど、迂闊なことはもうできない雰囲気で」
「まあ、ぼくもお父さんと会う前だったら、びっくりしたと思いますね。母に言ったら、"ディらしいわね"って笑ってましたけど」
「そうなのか?
でもさあ、うちの学校には伝説があるんだよな。それによると、すっげえ美形だけど、めちゃ気難しくて気位高くて近寄りがたくて、対等につきあえたのはロウエル卿くらいだったって。だから、"氷の王子さま"なんだろ?
世間ではみんな、そう信じてるぞ」
「ぼくも信じてましたよ。ね、兄さん?」
「うん」
「芸術家としては、ある意味、今でもやっぱりそうなんですけど、おじいさまに言わせると、年取るにつれて人間が丸くなったとか、こなれてきたとか。だから、十代の頃なら、その伝説に近かったかもしれませんね。でも、おじいさまやアレクさんは、"ディはやっぱりディ"って言ってました。根のところは変わらないっていうか、そうすると子供の頃から今のキャラもあったってことじゃないかと。ただ、マーティアは彼ってそういうとこ"身内"にしか見せないって言ってたかな。だから、世間は知らなくて当然というか」
デュアンの話に、みんな興味深そうに頷いている。彼らにとってディは母校の大先輩にあたることでもあり、身近で話題になることもあって何かと気になる存在なのだろう。
「なんかでも、返ってそれカッコいいかも。もっとやたら気取った人かと思ってた」
言ったのはレンだ。さらっとしたブロンドにブルーの瞳を持つ繊細な感じのする少年で、日頃からディにはちょっとした憧れを感じているらしい。父を早くに亡くしているとはいえ貴族の家柄で、未亡人の母はアンナと親しい友人でもある。彼の言うのへ、ファーンが答えた。
「彼の場合、そもそも人からどう思われるかなんて気にしてないみたいで、ゴーイング・マイ・ウエイっていうか、そういう回りに無頓着なとこが気取って見えるのかもしれませんね」
「へえ、そうなんだ。けっこう意外」
「おい、今おれふと思ったんだけどさ、デュアン、あの華麗な豪邸の中でタコヤキするのか?
すっごいシュールじゃないか、それって。もしかして、モルガーナ伯爵も一緒に?」
ランドルフに言われて皆、想像してしまったらしく、デュアンも含めて大爆笑だ。
「しますよお、もちろん。お父さんも絶対、参加させちゃう」
「って言うか、自ら参加するよね、お父さんなら」
「するする。ぼくのお土産も喜んで食べてたし、日本贔屓だもん。自分も何回も行ってるくらいだから」
それでみんなしばらく笑い転げていたが、おさまってくるとランドルフが皆に尋ねた。
「ああ、そうだ。で、デュアンも来たことだし、明日はどうする?
やっとみんな揃ったから、ヨットでも出すか?
釣りやダイビングもできるぞ」
「あ、ぼくそれ賛成!」
「いいですね」
他のみんなも同意したので、翌日の予定はすんなり決まった。
「でも、ウィルはモーターボートの方がいいんじゃないの」
「いや。一日くらいみんなにつきあうよ。こっちに来てから、毎日乗ってたし」
「初心者のわりには、けっこううまく乗ってたけど、おまえ、ほんとに好きなんだな」
「うん。乗れば乗るほど好きになる感じで、先生も良かったからねえ。あのくらいのボートが一人で乗りまわすのにはちょうど良くて楽しいけど、パワー・ボートも夢なんだよ。ルーク博士とこのビースト、あれは凄い体験だったし」
「へえ、そんなに凄かったのか?」
「ド迫力。凄まじいパワーで、本気で"野獣"だったな。パワー・ボートにもいろいろなのがあるけど、あれは破格だったね。まさに"モンスター"」
「ウィルは、あれでハマっちゃったんだよね」
「そう。う〜ん、いいなあモーターボート。うち、ヨットはあるけどモーターボートはまだないし」
「ダドリー叔父さんと大じいさまが、船ならヨットだ!
だから」
「なんだよね。そりゃ、ヨットも悪くないけど」
「しかし、なんかおまえがパワー・ボートって意外な一面発見だな」
「そう?
言われてみると確かに、クルマでそんなにスピード出したいとは思わないんだけど、なんでだろうね、船は感覚がちょっと違う。道路に比べて海の方が解放感強いからかもしれないな」
既に十時も過ぎているが、夏休み真っ只中ということもあって、ただでさえ盛り上がりまくっている彼らのお喋りはまだまだ続きそうだ。
original
text : 2012.4.12.-4.29.
2012.4.13.
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サクラ前線、北上中♪
関西の見ごろは15日あたりから??
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★Drive
Diary★
久々にオープンで走って来たので、ドライヴ・ダイアリーを更新しました。おヒマでしたら、そちらもどうぞ♪
2012.4.7.
★サクラの季節★
関西では4月というのに、まだ寒い日が続いてます。うちあたりは朝晩まだ暖房がいったりしてるし、なんか二月よか寒い気すらするんだよね。そのせいかサクラは咲いてても五分咲きくらいまでらしく、今週はお天気悪そうだし、満開までいましばらく間がありそうです。
なので、写真のサクラは2004年に万博公園に行った時のもの。これなかなかキレイに撮れてて今までのうち一番気に入ってるののひとつなんだな。
昨年は、それまで毎年のようにサクラ、サクラと言って、あちこち見に行ってたせいか、お花見に行かなくちゃという気持ちが下火になってて、せいぜい二条城のライトアップに行ったくらいだったんですけど、今年はまたリキ入れてもっといろいろ見に行きたいです。
今までのAyapooや、ぷち旅行記見てると、万博公園の他に嵐山とか二条城とか、確かにけっこう行ってる。こういう記録は自分でも忘れた頃に見ると、そうだったなあ♪と思い出して楽しいもので、自分記録というか、まとめておいてよかったなと思います。タイムスリップ感とかもあるし。HPやってなきゃ、そもそも日記なんて絶対三日坊主になるタイプなんで、記録なんて残ってないでしょうしね。
関西人のトクなとこって、やっぱり京都、神戸、大阪日帰り圏内ってとこだとつくづく思う今日このごろ。特に京都は、まだまだ全然知らないとこ多いので、これからの楽しみです。いい季節だし、また"ぷち観光"しに行っちゃおう♪今年は、御所とか清水寺とか狙おうかな。
とゆーことで、なんとか春です。皆さまも、日々いろいろ大変なこともあるかと思いますが、とにかく花見。一年に一度のことなんで、ぜひどこかでキレイなサクラを眺めて下さいまし。いい気分転換になると思いますよ♪
★キャンディ・キャンディ★
久しぶりに、いがらしゆみこさんの"キャンディ・キャンディ"を読んでみたんですが、けっこう面白かったです。正統派少女マンガというか、これとか、せがわ真子さんの"花詩集"とかね。こういうのは私にとっては少女マンガにハマりこんだ原点と言えるでしょう。そのわりに、その後は三原順さんとか、佐藤史生さんとか、完全に原点からあさっての方向に行ってるようなものばかり読んでましたが、それでもこういう思いっきり"少女マンガ"なものって、今でもやっぱり好きですね。
ただ、確かラストまで雑誌の連載で読んでたとは思うんですけど、単行本は7巻までしか持ってないので、今は最後まで読めない状態なんです。それでラストの部分だけ文庫買って足しとこうかなと。一時期、すっかりマンガ読まなくなってた時期があるので、時々こういうのがある。パタリロ!
も後から買い足したし、ダークグリーンも文庫でやっと揃えた覚えがあります。マンガを読んでなかった頃って何にハマってたかと考えると、どうやら英国音楽だったよーな気が...。
結局、マンガにしても音楽しにても、三つ子の魂なんとやらなのか、昔好きだったものには今でも好きなものが多く、そういうのの影響って自分の作るものにも出ているようです。
★CSS★
最近気づいたんですけど、同じIEでもバージョン違うとCSSに基づいた表示が違って来ちゃうらしい。コレだからイヤなんだ〜っっっ!!
だいたいCSSなんて基本の基本なんだから、どのブラウザでも同じように表示するようしとけよって、またまた思ってしまいました。文字のサイズだのフォントだのの指定はともかく、画面に要素を自由配置しようと思うとIEのバージョンによって表示位置がめちゃくちゃ狂うわけ。昔のバージョンでちゃんと表示されてて、今のになると表示されないって、それいったいどーゆーことっ?!?!?!
どーもよー分からんなあ、そのへん作ってるヤツの考えが。こーゆーもんは基本に統一性がないと、それに乗せるもの作る側の自由度が低くなるのは当然だと思うんですけどね。余計な拡張機能作ってる間に、基本だけはきっちり反映するようにしといて欲しいものだ。ブラウザの種類とかバージョンを判別してそれぞれに対応させることはできるようなんですが、バージョン違うだけで狂うとなるとなあ...。やっぱり使えんぞ。
そんなわけで、以前ちょっと書いてたトップとボトムにすぐ飛べるボタン付けるってのは諦めざるをえないようです。それに、やっぱりレイアウトも見た目全く同じにできるんだから、基本テーブルでやっとこうかなと。どー考えても、そっちの方がダウンロードするにも軽いし、私としてはやはり実用性の方を取りたい。
ところで先日、うちのサイトがスマホで見れるかちょっと試してみたんですが、どうやらそれなり表示されるようです。うちは殆どのページを自動的に画面幅に合わせた調整ができるよう、リキッドデザインにしてありますから、横スクロールしなくても読めるんじゃないかな。ただ、トップページは調整必要みたいですけどね。それと、Google
でもYahoo! でも、Magazine Workshop
で検索するとたいてい1番上に出てきますので(お金は払ってないが)、いつものPC以外でブラウズなさる場合も、キーワードMagazine
Workshop
で検索してみて頂けるとすぐ見つかると思います。英語版のGoogle
の場合は、こちらの内容が日本語なんでさすがに十何番目かになりますけど、それでも出てはくるようです。ご利用下さいませ。(合掌)
★The
ultimate kingdom * supplementary episode 2 -告白-
後編・第33回★
Prologueへはこちらから/各章へはこちらから
・この話について初めて読まれる方、登場人物等についておさらいしたい方は主要登場人物、用語等解説をご覧下さい。
・また、この話については2005年8月からAyapooで断片的にプロットをご紹介しています。メインストーリーの小説本文はまだ公開していませんが、興味がおありの方は専用のSTORY
INDEXをご参照下さい。Ayapooの過去ログ内の記事を順を追って読むことが出来ます。
-35-
「どうだ、ファーン。ここ、気に入ったか?」
シンプソン家の別荘は海のすぐ近くに建っていて、テラスからも目の前に広がる海と水平線を壮大に臨むことができる。さすがにテクノロジー方面で大きな財を為した家の別荘らしく、贅の限りをつくしたかのごとき白亜のモダンなヴィラで、新興財閥のものとはいえ趣味も決して悪くない。もともと、ランドルフの父が母のために建てたものだから、彼女の貴族的センスが随所に生きているのだろう。ファーンはそのテラスのデッキチェアで夕方の気持ちいい風に当たっていたのだが、ランドルフに声をかけられてそちらを向いた。
「あ、ええ」
「ん?
電話?」
「いえ、デュアンからメールだったんです。予定よりちょっと延びちゃったけど、明日には飛行機に乗るそうですから、戻ったらこっちに来るって」
「そうか、そりゃ、ちょうど良かったじゃないか。おまえもバイト終わってやっとこっちに来れたとこだったし」
「そうですね。京都、良かったみたいですよ。お祭りがすっかり気に入ったらしくって、今度は一緒に行こうって。デュアンは今回、お父さんとも親しい方に案内してもらえたとかで、その方が次はぼくも一緒にって言って下さってるんですって」
「へえ、日本の祭りか。面白そうだな」
「ぼくも前々から興味あって、ただ、東洋にもいろんなお祭りがありますけど、日本の祇園祭は夏でしょう?
それを目当てに行くんだったら、来年になっちゃうけど」
「いいじゃん。行くんなら、おれも誘えよ」
「いいですよ。でも、来年と言ったら、あなたはいよいよ大学進学で忙しくなってる頃じゃないですか?」
「プレッシャーかけんなよ。そういう時期だからこそ、息抜きしなきゃやってらんないってもんさ。しかし、おれたちが行くと言えば、またウィルも来たがるよな」
「それは、たぶん...。むしろ、東洋文化なんてウィルの最も好きそうな分野ですから」
「う〜ん、やっぱりおまえと二人っきりってのはありえないか」
「また、そういうことを言う。第一、行くんならデュアンだって一緒ですよ」
「あのコならいいさ。それこそ両手に花ってもんだ」
「そう言いつつ、実のところウィルにも一緒に来て欲しいんじゃないんですか?
」
「バカ言え」
「なんだかんだ言っても、あなたって本当はウィルに懐いてますもんね。大学が同じになるとは限らないし、卒業旅行くらいは...」
言われてランドルフはしばし首を傾げていたが、やがて"ご想像にお任せするよ"と言いながら、側の椅子に腰を降ろした。
「それはそうとさ、おやっさん、すっげえ助かったって言ってたぜ。おまえのおかげで倉庫に山積みになってた未整理本のリストがかなりできて、ネット店とか、オークションにもアップできるようになったって喜んでた。また、時間があったらぜひ来てくれってさ」
夏休みに入ってからしばらくの間、ファーンはランドルフの紹介で市内にある古本屋の在庫本整理と、店番のアルバイトをやっていたのだ。ほんの1週間ほどのことだったが、ファーンにとっては面白い経験になったようだ。ただ、世間の話題はかなり落ち着いて来ているものの、ファーンの目立つ容姿はここしばらく様々な雑誌やテレビでも流されていたのだから、そうと気づく人も多いかもしれないと、店の迷惑にならないようにバイト中は眼鏡をかけていた。眼鏡をかけると普段と違って非常に秀才っぽく見えるのが、本人、わりと気に入っているらしい。
「お役に立てたんだったら、また行きたいですけど、難を言えば面白そうな本がたくさんありすぎましたね。リスト作るために目を通してるうちに、ついつい読みたくなっちゃって」
「ああ、それ分かる。おれも前に何回か手伝ったことあるからさ。あの倉庫、天井まで山積みで、頻々ととんでもない掘り出しモノが出てきたりするんで仕事にならなくて困った。だから今回はおまえに譲ったんだけど、結局、おんなじだったか」
「みたいですね。禁欲的に頑張ったものの、仕事じゃなかったら座りこんじゃってたかも。うち、大じいさまが本好きだから書庫はけっこう凄いことになってるんですけど、やっぱり代々続いた古本屋さんっていうのもハンパじゃないなあって。ああ、それにお客さんも、面白い人が多くて。いろんなお話も聞けて、楽しかったです。ローデンから戻って、時間があったらまた行かせてもらいますよ」
一方、ウィルはダイナーにもぐりこんでウエイター兼皿洗いのバイトをやっていたが、それがけっこう楽しかったようだ。彼のあの性格と人当たりの良さだから、オーナーや客からの評判も良く、ウィル自身も"やっぱりアルバイトっていい経験になる"と言っていた。
そんなこんなでクロフォード家では今"バイト"がキーワードになりつつあって、ウィルの弟たちや例のかしまし双子たちも何か出来る仕事はないかと探索中らしい。みんな、お小遣いはそこそこもらっているとはいえ、親たちが"子供にあまり必要以上のお金を持たせるべきではない"という点で合意しているので、お坊ちゃま、お嬢さまながらなかなか手放しで甘やかしてはもらえないのだ。逆にウィリアムの考えもあって、"労働によって、お金を得る体験"については"社会勉強"ということで奨励の方向に意見が一致したと見えた。将来的に巨額の資産を引き継ぐことになる者には、その社会的重要性と使い方について、早くからきっちりと教えておくことが親の責任と考えているからだろう。
「でも、なんか意外だな。あなたが本を好きなんて」
「意外で悪かったな。どーせ、おれはウィルのような読書好きの秀才には見えませんよ」
「拗ねないで下さいよ。悪い意味じゃないんですから。なんていうか、この前、あなたがうちに来た時にも思ったんですけど...」
「ん?」
「ぼくはどうやら、あなたのことを全然分かっていなかったのかなって。ウィルと違って、ぼくは昔のあなたを知らないですしね。正直、大じいさまと話してる時のランディって、完全に普段と別人だったから」
「まあな」
「もしかして、あれが本当のあなただってこと?」
「いや...。そうだな、ああいう芸もやれば出来るってことさ。アレもおれだけど、コレもおれってことかな」
言われてファーンは腕を組み、う〜んと唸っている。
「...深いですね」
「おまえって、ほんっとそのトシで信じられないキャラだよな。マジで考えこむようなことかよ」
「それは考えこみますよ。問題は、ぼくの洞察力なんですから。ウィルには分かってたんでしょうけど、ぼくはあなたがそう見せている表面だけしか見えてなかったのかなって、それ、けっこうショックだったし」
「人間の中身なんて、そう簡単に見えてたまるか。おまえのトシなら、それだけ分かってれば十分だよ。まあでも、ちょっとはおれのこと見直したってのなら嬉しいけど?」
「それはもう。一番ショックだったのは、大じいさまが、ぼくたちの方にこそ、あなたから学ぶものがあるって言われたことだったんです」
「問題児の劣等生からだろ?」
「まあ、言えばそうなんですけど、そもそもその"問題児の劣等生"という印象は、あなたこそが回りに与えたがっていたイメージだったのかなって。実際、ここのとこウィルがめちゃくちゃ楽しそうなんですよねえ...。あなたと首席争いのデッドヒートで」
それにランドルフは声を上げて笑い、あいつってほんと、ビョーキだよな、と言った。
「昔っからそうなんだよ、下から煽られれば煽られるほど楽しいって性格。確かに、おれもそれ一緒に楽しんでたのは認めるけど」
「だけど、ぼくはそのウィルがどれほど努力家で勉強家かってことを、よく知ってるんです。学校だけじゃなくて家でも見てるわけですからね。だから、そのウィルに追いつくのはただでさえ難しいことだと思うのに、あなたは復活してからこっち、あっと言うまに追いついちゃって」
「おまえなあ、軽くあっと言う間なんて言ってくれるな。確かにそろそろ本気出さなきゃ危ねえって時期にも来てたが、こっちもやるからには意地ってもんがあるんだよ。おまえだから言うけど、ここんとこ、おれ睡眠時間平均3時間だぜ?
それでもウィルに追いつけるのは元々得意な何教科がやっとなんだ。ブランクは大きいってひしひし感じてるのは、おれの方さ」
「え〜っ、それでまだバイトまでやってるんですかっ?!」
「つきあいってもんがあるからな。頼まれればイヤとは言えないこともあるのよ」
これを聞いて、ファーンはますますランドルフのことを分かってなかったとつくづく思わせられたのだった。
「ちょっ...とぼく、あなたのこと尊敬してしまいそうかも」
「ありがとよ」
ランドルフは大して本気に受け取っていないようだが、ファーンの方はけっこう真面目に言っていた。
「ま、とりあえずのとこせっかくの夏休みだし、今はちょい息抜きだな。幸い、大学をどうするか決めるまでにはまだ時間もあるから、ここは思いっきり、楽しもうぜ」
「ええ...」
「あ、そうそう。それと聞こうと思ってたんだけど、前におまえバイク乗ってみたいって言ってただろ?」
「ああ、はい」
「夏休みのスケジュールはもう決まっちまってるから無理だろうけど、秋になったらうちのテストコースに遊びに行かないか?
ウィルに話したら、あいつも行くって言ってるし」
「え、いいんですか?」
「いいよ。親父も好きにしていいってさ。おまえのおふくろさんは、どう言ってた?」
「母なら、危ないことしないって約束するならいいって言ってました。ウィルが一緒なら、なおOKだと思いますけど」
「じゃ、決まりだな。後で、いつにするか相談しとこう」
「わあ、なんか楽しみだなあ。あ、デュアンも来たがるだろうな」
「誘えば?
っつーか、あのコが来たら、おれも声かけるよ」
言われてファーンは嬉しそうに頷いている。
そうこうしているうちに夏の長い日もそろそろ暮れかかる頃となってきた。水平線の彼方には見事に丸く輝くオレンジの太陽が没しようとしている。そこへ別荘番のパディントン夫人が姿を見せた。彼女は夫と共に日ごろからこの別荘を管理しているので、ランドルフたちが滞在中、食事の面倒なども見てくれているのだ。おっとりした性質の年配の婦人で、なかなかの料理上手でもある。
「坊ちゃまがた、お食事ができましたよ」
「ウィルたちは?」
「先ほど、お声をかけましたから、そろそろ集まって来られると思います」
「そう。じゃ、おれたちも行くか?」
「ええ」
二人はデッキチェアから立ち、一緒にダイニングの方へ歩いて行った。数日のうちにデュアンも着くだろうし、バイト明けの彼らにとって夏の楽しみはいよいよこれからである。
original
text : 2012.3.29.-4.7.
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2012.1月〜3月