第1回    アイスティのお話

お茶のお話、今回は夏らしくアイスティを研究してみましょう。

アイスティの入れかたには二通りあります。まず、ひとつは普通にお湯で出した紅茶を氷に注いで一気に冷やして飲むやり方、もうひとつが水出しと言って、水で抽出するやり方です。

香りとコクはやはりお湯で出した紅茶の方が強いようですが、主に夏、すっきりと飲みたいのがアイスティですから、水出しで軽いのみ口にしたものも捨て難いですね。

お湯で出す場合は後で大量の氷に注ぐので、濃いめに抽出するのが良いようです。またこの時に使うお湯がぬるいと、アイスにした時のお茶の色が濁ってしまうので、必ず新鮮な水をよく沸かしてから注ぐようにしましょう。

グラスは耐熱性のものを用い、氷はたっぷり、一気に冷やして下さい。こうすると味わい深く、香り高いアイスティが楽しめます。

水出しの場合は水出しが可能なタイプのティ・バックを使い、常温の新鮮な水に入れて冷蔵庫で抽出します。葉によって抽出の時間も様々だと思いますが、私が使っているマリアージュ・フレールのアイスティ用ティバックでは、1リットルの水にティバック2つを入れて12時間後に出来上がりです。前の晩に仕込んでおくと、翌朝出来上がり、というわけですね。出来たてのアイス・ティで朝食が頂けます。手間いらずなのも嬉しいかも。

さて、このマリアージュ・フレールのアイスティ用ティバック、これはもう一級品中の一級品で、水出しした場合でも飲むほどに香りを感じさせてくれます。やはりお茶は茶葉が大切、ということなんですね。ぜひともストレートで飲んで頂きたい逸品です。

マリアージュ・フレールは創業が1854年にまで遡る老舗のお茶専門店ですが、その名前からもわかる通りフランスに本店があります。お茶と言えば英国のものと思いがち、でもフランスで紅茶と言えば一番に名前が上がるほどのお店だそうです。最近では日本の百貨店などでも見かけますが、神戸の直営店などに行くと、19世紀風のアンティックな店内には何百種類ものお茶の缶が並べられ、好きなものを量り売りしてくれるシステムになっています。お茶も新鮮さが第一なので、こういうお店で買えば、色々なお茶が最高の状態で楽しめますね。

またパッケージングも美しく、サブレやジャムなども自家製のものがあるので、ギフトにも喜ばれそうです。右の写真がアイスティ用のティバックですが、本当は6種類あって、6袋入り900円。それぞれにテイストが違うので、好みに合わせて選ぶことが出来ます。

ところで、喫茶店などてアイス・ティを頼むと、まあ大体グラスで冷えたのが出て来ちゃいますけど、ウエッジウッド直営のティ・ルームなどでは、さすがに先ほどご紹介したような熱湯で煎れて、氷で一気に冷やすという方法で出してくれます。

真夏の日中、さんさんと照りつける陽射しを眺めながら、涼しいお部屋でいただくアイスティ。おうちで飲むなら、やはりガラスの茶器などが涼を誘います。水出しのアイスティを注ぐ場合、ティカップも冷やしておくと冷蔵庫から出した時に涼しそうに曇るのがまた一興。暑い夏ならではの楽しみですね。水もエビアンを使うなどすれば更におシャレな気分が味わえます。

薫り高い茶葉で煎れたアイスティをストレートでどうぞ。

2001.7.6.

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