このコーナーでは、主にあやぼーが育てている植物を中心にして、お手入れの仕方などをご紹介してゆきたいと思っています。


VOL.2.  ミニチュア・ローズを育てましょう *** その 2. 秋から初春へのお手入れ ***

第2回の今回は、前章でお話ししたミニチュア・ローズについて、秋からの冬越しと初春にかけてのお手入れについて続けて書いてゆきましょう。

夏の間たっぷりと光を浴びてウチのミニバラたちも特に虫にやられることもなく健やかな毎日を送っています。今年もかなり暑かったのですが日中は外で過ごさせるようにしたところ、去年に比べてハダニ被害も大したことはありませんでした。やはり日当たりと風通しがバラの体力を作り虫をつきにくくする、というのは正しいようです。しかしさすがに暑さのためか夏の間は新しく出る葉も花も小さめで、そろそろ秋風が吹く季節になってやっと比較的大きく瑞々しい葉が生え揃うようになって来ました。秋咲きの花の季節がやって来たのですね。

 

  お手入れ秋冬篇

10月〜11月ですが、前章でも書いたように気温も下がってきますので、水も控えめにします。10月は週に2〜3回程度、11月はもっと減らしても大丈夫なようですが、これはあくまで目安で、必ず土の湿り具合と相談してあげるように心がけで下さい。肥料も、それまでと同じように週1回くらいのペースであげると良いでしょう。しかし、秋の花が咲き始めたら花の形を壊さないために5月の花期同様、肥料をやるのは中断しましょう。フル・フォースで咲きまくっている時は中断し、花が散発的に咲くようになって来たら再開します。咲き終わった花をそのままにしておくとバラの体力を失いますので、春と同じように5枚葉の下当たりで切っておくようにして下さい。また葉に気になる症状が出ているようなら週1回くらい消毒薬の軽い散布をしておくと安心です。

12月はバラが一年で最後の花を咲かせ冬の休眠期間に入る時期ですが、返って根から栄養を蓄える時期でもあるので植え替えや鉢土の入れ換えなどに適しているそうです。2〜3年もののミニバラならこの時期に土を入れ替えるなどの作業をしておくと良いでしょう。植え替えには、まず鉢から株を取り出し、太い根を残して細かい根や土を払います。植え替えする場合は三分の一くらいの土を払えば良いと前章で書きましたが、12月の植え替えでは、更に土を落としても大丈夫だそうです。植え替える土は必ず新しいものにし、植え替えた直後は特にたっぷり水をやるようにして、土に保水性が戻るまで様子を見ましょう。この時期植え替えしない場合なら、水やりは週に1〜2回で良いようです。肥料の方は、植え替えた場合には新しい土に栄養がありますので2〜3週間やりません。その後、週1回くらいで再開します。また、植え替えた直後の2週間くらいは屋内に置き、あまり強い陽射しを当てないようにしましょう。この時期になると細菌類や害虫の活動は目立たなくなりますので、特に被害がない場合は薬剤散布は考えなくても良いと思います。大体3月頃までは害虫被害は下火になるようです。

 

植え替えに使う土の一例。

さらっとして清潔な土には栄養分も配合されています。

 

マーケットで5リットル398円くらい

バラ専用でなくても花物用なら十分育ちます。

 

 

1月になると花もすっかり終わり、バラも休眠期間に入りますが、根は春の活動のための準備に入っています。我が家ではこの時期も週1回くらい肥料やりを続けていますが、月2回くらいでも良いかもしれません。水は土の表面が乾いて来たらたっぷりとやるようにしましょう。夏のように土が乾くサイクルが早くありませんので、特に鉢の状態を見ながらやることが大切。週1〜2回は様子を見るようにして、乾いていたらやるという心がけが必要です。

2月は剪定というメイン・イベントがあります。私も植物を育て始めた頃は、この剪定というのが可愛そうな気がしてなかなか出来ませんでしたが、伸ばしっぱなしにしておくと返ってバラの体力を弱めてしまうということが分かってからは心を鬼にして切るようになりました。植物は根こそが根源であり、葉や茎は人間の髪の毛やツメのようなものだと思えば、切りやすいのではないでしょうか。剪定の時期はバラの芽が目に見えて赤く膨らみ始める2月中旬頃が目安で、全体の高さを三分の一くらいにする気持ちで切ります。芽が伸びていった時に全体にどんな形になっていくかイメージしながら、その方向に伸びている芽のすぐ上で、芽の伸びる方向と平行になるように写真のように斜めに切ります。芽と切り口が離れすぎると良くありません。また、この2月は特に乾燥する時期ですので、水は土の状態を見ながら乾いて来たら鉢底から流れるくらいたっぷりとやるようにしましょう。肥料はこの時期やらなくてもかまいませんが、ウチでは月2回くらいやるようにしています。どちらでも特に問題はないようです。

これが良い切り口

新芽からあまり離れていません。

 

こちらは悪い切り口

新芽から離れすぎています。

 

 

新芽が出始めたばかりの所が

剪定には適しています。

このすぐ上で新芽が伸びる方向と平行になるように

斜めに切りましょう。

 

 

こちらは芽が伸びすぎ

こうなってしまうと剪定に適しません。

3月に入ると芽が育ち始め、目に見えて葉が増えて来ます。肥料やりも再開し、月2〜3回の割合にしてゆくと良いでしょう。まだ寒い時期ですので特に目立たないとは思いますが、この頃から害虫の活動も始まるようなので、葉の様子には気を配ってあげるようにして下さい。また水やりも週1〜2回、たっぷりと与えるようにしますが、あくまでも土の乾き具合を見てやることを忘れないようにしましょう。



  秋冬のお手入れ★その他のポイント

一年を通じてバラには陽射しと風通しが欠かせませんので、冬でも晴れた日には戸外に出して太陽に当ててやるようにしましょう。前章でも書きましたが、水やりは単純に週何回と決めずに、あくまで気候と土の乾き具合を見てやって下さい。やる時はたっぷりと、けれども湿りすぎた状態を続けないことがポイントです。また咲き終わった花ガラは随時切り取っておくと次々と新しい花が咲き続けます。

冬は害虫の被害が目立たないので比較的お世話も楽な時期ですが、こちらも一年を通じて日常から葉の色に気を配っていれば対策も講じやすくなるでしょう。また冬の剪定はバラの一年を決める大切なイベントです。春からの成長が促進されるように、正しい方法でしっかりと切ってやって下さい。この場合、切らない方が可愛そうなのです。

ともあれ植物は喋りませんが生きています。毎日様子を見て、気にかけてやることが植物にとっても一番嬉しいことに違いありません。もしご質問など、ありましたら、あやぼーにメール下さい。私も園芸にそれほど詳しいわけではありませんが、ミニバラは5年くらい育ててますので、経験からお答え出来ることもあるかもしれません。

次回は趣向を変えて「ハイドロカルチャー」のお話をしましょう。手入れが簡単で耐陰性にも優れているハイドロ・カルチャーは最近のトレンド。フェイク・グリーンを置くくらいなら絶対お奨めなのでお楽しみにね!!

2001.9.17-9.18..

 

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