あやぼーの文法教室*文法なんてカンタンだ! -  基礎篇1-8・基本の基本 (RSS2.0)

四の五の言わずに黙って暗記 - 文法なんてカンタンだ!!

基礎篇★その2. 疑問文と答え

 

疑問文には、それぞれ答え方の「型」というものがあります。これをしっかりと把握しておくと、TOEICのヒアリングテストでけっこう裏ワザ的な役に立つんです。例えばDoes she 〜 で始まる疑問文ですと、回答は「Yes (No)」で始まるのが普通で、間違っても「It's 〜」で始まることはありません。また、現在のことについて尋ねているのに過去形で答えるとか、Who で始まっているのに「It's〜」 で答える、Where で始まっているのに時間を答える、疑問詞で始まっているのに「Yes (No)」だけで答えるなどのようなことも在り得ません。

このように、ある特定の疑問の型に対しては、必ずそうであるぺき回答の型というものがあるので、万一、それに続く内容を聞き取れなかったとしても、この型のパターンだけで正解を見出すことが可能な場合もあります。ただ、TOEICのヒアリングでは質問が複合的だったり、答えにひっかけがあったりもするので、意味を考えずにパターンだけで回答に飛びつくのも危険です。うかうか聞き逃した時でもどれかの答えにマークをつけておくと当たりということもあるので、そういう咄嗟の判断が必要になった時に答えの目安として役立てて下さい。

      

1. 疑問詞を用いない疑問文

前章の表に示したように基本的な疑問文は、

@ be 動詞を用いた文の場合・・・ 主語とbe動詞を倒置した形にする

A 一般動詞を用いた文の場合

 ・動詞の時制が現在の場合・・・ 代動詞 doを文頭に置く

 ・動詞が三人称/単数に対応し、時制が現在である場合・・・ doesを文頭に置き、動詞は原形に戻す

 ・動詞の時制が過去の場合・・・didを文頭に置き、動詞は原形に戻す

B 完了形の場合・・・ 完了形を作る助動詞 have、has、hadを文頭に出す

   

以上のような法則に従って作るわけですが、一般にこれらはYesかNoで答えられることが殆どです(ex1〜ex4)。ただし、このような単純な疑問文でも、「or」を用いて相手に選択を求めているような場合は、疑問文で提示された選択肢から選んで、回答するか、相手が提示している選択肢に正しいものがなければNo で答え、可能なら正解を提示する必要があります(ex5、ex6)。

ex1) Are you a doctor? - Yes, I am. / No, I'm not.

 (あなたは医者ですか? - はい、そうです / いいえ、違います)

ex2) Do you know her? - Yes, I do. / No, I don't.

 (彼女を知っていますか? - はい、知っています / いいえ、知りません)

ex3) Did he call you yesterday? - Yes, he did. / No, he didn't.

 (昨日、彼はあなたに電話しましたか? - はい、しました / いいえ、していません)

ex4) Have you ever been to Japan before? - Yes, I have. / No, I haven't.

 (あなたは、これまで日本に行ったことがありますか?  - はい、あります / いいえ、ありません)

ex5) Is that a peach or an apple? - It's an apple. / No, it's a tomato.

 (あれはモモですか、それともリンゴですか? - リンゴです ./ いいえ、トマトです)

ex6) Does he play tennis or baseball? - He plays tennis. / He plays both. / No, he doesn't.

 (彼はテニスか野球をしますか? - テニスをします / どちらもします / いいえ、しません)

ex5) ex6) のように選択肢が提示されている時、相手は本当はどうなのか知りたがっているわけですから、聞かれた方は可能な限り正解を教えてあげるのが会話上の礼儀でしょう。従って答えは単にYes やNo ではなく、より具体的な内容になります。

     

. 疑問詞で始まる疑問文

疑問代名詞who、which、what、 疑問副詞(when, where. why, how)で始まる疑問文の作り方について詳しくは中級篇★その3.疑問詞・1.疑問代名詞2.疑問副詞で詳しく解説していますので、そちらを参考にして頂くとして、これらで始まる疑問文に対しては、先ほどの「or」による選択肢が提示された疑問文同様、Yes かNo で単純に答えることはできません。これもやはり、相手が具体的な内容を知りたがっているわけですから、答えが具体的になるのも当然のことでしょう。

ex1) Who is that woman? - She's my secretary

 (あの女性は誰ですか? - 彼女は私の秘書です)

ex2) Whose bag is this? - It's mine.

 (この鞄は誰の?  - 私のです)

ex3) What's he doing? - He's searching for his glasses.

 (彼は何をしているのですか? - 眼鏡を探しているんです)

ex4) What does she have? - She has a basket.

 (彼女は何を持っているんですか? - バスケットです)

ex5) Which do you like, cats or dogs? - I like cats.

 (ネコとイヌ、どちらが好きですか - 私はネコが好きです)

ex6) When will he come? - He will come at seven.

 (彼はいつ来るのでしょうか? - 7時に来るでしょう)

ex7) Where did this conversation take place? - (It took place) in his office. / It was in his office.

 (この会話が行われたのは、どこですか? - 彼のオフィスです)

ex8) How did you get the nice coat? -  My boy friend bought it for me as a birthday present.

 (そのステキなコートを、どうやって手に入れたの? - ボーイフレンドがバースディに買ってくれたのよ)

ex9) Why does she get up early every morning? - Because she cooks breakfast for her family.

 (なぜ、彼女は毎朝早く起きるのですか? - 家族の朝食を作るからです)

     

.疑問詞が主語の場合

以下の例のように疑問詞が主語になっている時、後に続く文は主述を倒置したり、do、does、didを用いたりしないで、疑問詞の後に動詞以下の文がそのまま続きます。

ex1) What made you think so? -  Because he told me so.

(何があなたにそう考えさせるのですか? = あなたはなぜ、そう考えるのですか - 彼が私にそう言ったからです)

ex2) Who gave you the book? - (It was) my father. 

(誰があなたに、その本をくれたのですか? - 私の父です)

     

4.「Who are you?」と「What are you?」

どちらも相手が何者であるかを訪ねる疑問文ですが、以下のような違いがあります。

Who are you? ...名前や、対象となる人物との関係を尋ねる

  - I'm Patricia Brown. / I'm her father.

What are you (doing)? ...職業や身分などを尋ねる

   - I'm a painter. /  I'm a writer. / I'm a lower.

なお、What are you doing? は、「あなたは何をしているんですか?」の意味ですが、これは以下のどちらの場合にも使えます。

@ 現在行っている行動について尋ねる

A 職業や身分などを尋ねる

     

では、以上のような点に注意して、以下の日本語を英語に直してみて下さい。極力、日本語で考えず、イメージを自動的に英語にする努力をしましょう。もちろん、発音やイントネーションにも注意して下さい。すぐに言えなかった場合は下の正解例を見て記憶し、少し時間を置いてから言えるかどうか試してみます。これを何回か繰り返すうちに、日本語に対応した英語が難なく出てくるようになると思いますよ。

1. この週末は何をして過ごしますか?  

  - 友達とテニスをする予定です。

     

1. What are you going to do this weekend? 

  - I'm planning to play tennis with my friends.

※plan to 〜という言い方も出来ますが堅苦しい印象を与えるので、口語ではbe planning to / plan on 〜ing を使うのが一般的です。

    

2. あの美人は誰ですか? 

  - トムの奥様です。

     

2. Who's that beautiful woman? 

  - She's Tom's wife.

     

3. 駅まで、どのくらいかかりますか? 

  - 数分ですよ。

     

3. How long does it take to get to the station? 

  - It takes only a few minutes.

 ※How long does it take to get to 〜は「〜までどのくらい時間がかかるのか」を尋ねる決まり文句。場所を入れ替えれば、どこについても尋ねられます。

   

4.  私のパスポートはどこ?  

  - スーツケースの中だよ。

     

4. Where is my passport? 

  - It' in the suitcase.

5.  彼はいつ日本を発ったのですか? 

  - 先週です。

     

5. When did he leave Japan? 

  - (He left) last week.

※leave は「去る」ですが、leave for になると「〜に向けて去る」つまり、「〜に行く」という意味になります。従って例文の場合、When did he leave for Japan? になると意味は正反対。

なお、答えはHe left here/there last week. とも言えますが、here/thereは話者が現在日本にいるのか(here)、日本以外の所にいるのか(there)で違ってきます。

     

6. ご一緒しませんか? 

  - 喜んで。

     

6. Would you like to go with us? 

  - With pleasure.

    

7.メアリはチョコレートケーキが好きですか? 

  - ええ、大好物です。     

7. Does Mary like chocolate cakes? 

  - Yes, she does./ Yes, that's her favorite.

※基本的にはYes, she does. で良いわけですが、実際の会話では例文のように肯定の意味を含んで、どのくらい好きかを付け加えるのも自然だと思います。

     

8. ご職業は?

  - 建築家です。

     

8. What are you? 

  - I'm an architect.

     

9. どうして行かないの? 

  - ここんとこ、ちょっと貧乏なんだもん。

     

9. Why don't you go? 

  - I'm short of money recently.

be short of は、「(お金や物資が)不足している」という意味でよく使います。

     

10. テーブルの上の本は誰の? 

  - 私のよ。

     

10. Whose book is this on the table? 

  - It's mine.

     

2007.8.18.+8.21.

revise : 2011.1.9.-1.10.

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