4月の初旬というのは、毎年サクラの10日間って感じですね。愛車たちと沿道に咲いているサクラを眺めながら走るという「お花見走行」の楽しみもありますが、あちこちのサクラ名所を見物に行くというのも楽しいものです。2月まで、冬が異常に暖かかったので、今年のサクラは早いかなと思っていたんですけど、3月にまるで調整期のように寒くなり、結局いつもと同じ時期にお花見できることになりました。

さて、以前から一度は嵐山に行ってみたいなと思ってたんですが、京都ってハンパに近場なのと、どうしてもそちらに出ると河原町まで行っちゃうのとでなかなか行けなかった。でも、今年はサクラ名所として渡月橋の写真なんかをタウン誌で見かけたりもしたので、思い切って嵐山散策とシャレこんでみたのでした。今年はどこのサクラを見に行こうかなと思ってたこともあったしね。

 

嵐山へは阪急京都線で桂まで行き、そこで乗り換えて上桂→松尾→嵐山の三駅で到着となるんですが、この時期、沿線にはサクラ咲き放題って感じで、更に嵐山駅に着くと写真のような状況。ずーーーっと、満開の桜並木が続いていました。とってもキレイ。

 

こちらが有名な「渡月橋」。嵐山駅前の広場から数分のところにあって、桂川(大堰川)にかかっています。川岸は石畳に整備されているので、そこで日向ぼっこを楽しむ人たちの姿も沢山見受けられました。ちょうどサクラ満開の時期だったせいか、屋台店もいっぱい出ていて人手もけっこう多い。「嵐山」というと「閑静」というイメージがあっただけにちょっと驚きましたが、ふだんはそうでもないのかな? ま、京都でも有名な観光地だから、人が多いのは仕方ないかも...。特にこの時期、平日でこれなら日祝は大変な人出だったんだろうなあ。

↓の写真は、渡月橋周辺の風景です。一番右の写真に、遠く渡月橋の全景が写ってるの、分かります?

 

駅前広場にはレンタサイクルもあって、自転車で嵐山めぐりもできるようになっていました。他に、京都ではよく見かけるんですが、人力車とかね。観光案内してもらいながら、人力車で嵐山めぐりしてらっしゃる方もあって、なかなか楽しそうでしたけど、それほど高い山でもないので歩いても十分楽しめます。なお、この辺りでは貸しボートもあるので、川に出て楽しむことも出来るようです。それに有名な料亭、「吉兆」もこの川沿いにあるんですね。

桂川沿いから渡月橋を渡ってゆくと商店街のような通りに出ますが、主にこのあたりは食べ物や土産物のお店が軒を連ねています。そこから横にそれる道があって、ここからも山手の散策コースに入ってゆくことができました。周辺には京都では定番のお寺なんかもいっぱいありますが、今回、お寺はパスしてサクラとか竹林を眺めながら、山手の公園の方へ歩いてみたのでした。予め地図とか持ってなくても、それほど広くはないし立て札もいっぱい立っているので迷うことはまずないと思います。

 

竹林が続いている閑静な小道がありまして、ここはちょうど天龍寺の裏手を歩いてゆくような感じになるみたいですね。上のサクラの写真は、ちょうどその天龍寺裏のものです。このへん、特に夏に来たら暑い中にもひんやりして気持ち良さそう。散策コースの入り口で、ソフトクリームなんかも売ってるし。

このあたりからどんどん山手に上ってゆく道があるんですが、山の中にはトロッコ列車が走っているようです。竹林の合間からちょっと見えたので写真を撮ってみました。トロッコと言っても観光地のこともあって、ご覧のようにキレイな色に塗られていて遊園地の列車みたい。大昔はもっと年代ものなトロッコが走ってたのかもしれませんね。そういうのも見てみたかった気はしますが、今のトロッコはこんな感じです。

 

このハイキングコースを歩いてゆくと高台の公園に展望台があります。展望台といっても建物じゃなくて、テラスみたいになったところから下の景色が眺められるという程度のものですけど、山の中を流れてゆく川の風景というのも、いかにも京都的で風情がありました。山のところどころにふわふわピンクの雲のようなサクラが咲いてて、いい彩りになっています。この色合い、前々から密かに思っているんですが、古来からあるあの「サクラ餅」というのは、この色合いを表現しているんじゃないのかな?

 

では最後に桂川周辺の満開のサクラなどをご覧に入れましょう。こういうのがもうあちこちに咲きまくっていて、本当にキレイでした。帰りの電車では、車内にサクラの花びらが吹き込んでいたりもして、うららかな陽射しと春の京都、閑静な、と言うにはちょっと人出は多かったですが、十分楽しめました。今度は初夏にでも涼みに行ってみようかな。ボートにも乗ってみたいです。

 

photo : 2007.4.10.

text : 2007.4.20.