カローラさん★究極のレストア・レポート

     ***これで古いクルマも新車になります***

2000.7.12.

さて、先日ちょっとお話しましたが、ウチには最近10年オチ、正確には11才のカローラさんが家族として加わりました。

しかし、このカローラさん、いい加減古い上に納屋みたいな所に長いこと放置されていたために、あやぼーが救出した時にはバッテリーは上がってるわ、中も外もどろどろのズタボロだわ、「車検、いつ通したんですか」と言われそうな文字通り廃車寸前状態だったのです。

こりゃー、いかんわ、ということで、まあ、誰が見ても「動くんだか、死んでんだか」という状態のこの子を、新車状態に戻すべくイロイロやってみることにしました。と言うのも、一万五千キロくらいしか走ってないのに、このまま死なせるのはあまりにもかわいそうだと思ったからです。

みなさんの中にも、そろそろクルマ買い換えようかなー、という方もいらっしゃることと思いますが、ちょっと待って下さい。クルマというのは廃車にすると、その部品の殆どが何の役にも立たないクズ鉄と化してしまうのだそうです。つまり再生利用できる部分がきわめて少ないんですね。昨今ハイブリッド車なども登場してますが、EVの性能も向上していますから、性能のいいEVが出回るまで、もう少し古いクルマを大事にしてあげる、というのはいかかでしょうか。まず、ゴミを出さないのが現代人の環境に対する責任です。では、古い車を新車状態に戻すことは可能か、それをウチのカローラさんで実践してみたのが、このレポートなのです。いわゆる旧車のフル・レストアではなく、そこまで古くない車をキレイにするには、というのが今回の主眼ですね。

さて、幸い車検はまだ切れてなかったので、丁度車検時期になったこともありディーラーに整備をお願いしてみました。

そうするとバッテリーこそ「お取替え」になりましたが、その他はいたってピンピン、「このへん走るくらいなら何てことないですよ」ということだったので、よおし、と次はカー・エステに出してみることになったのです。

知ってますか? 「カー・エステ」

なんじゃ、そりゃ、という方も多いと思いますが、これは文字通り、クルマのエステ・サロンなのです。

わはは、オーナーもエステなんか行ったことないのに、なんでクルマがっ、と、私も思うのですが、そこが、たちばな家の七不思議のひとつです。雨の日もオーナーがカサをさして出かける一方、クルマたちはコンディションぱーぺきの屋内駐車場でユーガに休日をお過ごしになります。つまり、たちばな家では、クルマが一番えらいのです。あやぼーは彼らの世話係りのようなもの...。なんだかなー...。

それはともかく、このカー・エステ、どんなことしてもらえるの?、というと、まずボディですが、これに樹脂加工を施してくれます。ポリマー加工とも言いますが、これはまずボディを薄く研磨してならし、その上に樹脂コーティングを施すというもの。新車のうちからこれをやっておくと、ボディ塗装の保護になって、いつまでも地肌ピカピカってわけです。もちろん古くなったクルマにも出来ます。1年ごとに加工するコースと3年ごとにするコースがありますが、どちらにしても加工した後はワックスがけ不要なので、洗車も楽ちんですよ。

あやぼーんちの究極の過保護お坊ちゃまであるロードスターちゃんは、もちろん新車の時からお世話になっていて、7年たった今でもお肌はツルツル、ゆでたまごのようです。そういうわけで、いつもお世話になっているエスプリさんにカローラさんの加工もお願いしてみることになりました。

車検に出したので一応ディーラーで洗車はしてくれていますが、それでもウス汚れてて、おまけにお肌はザラザラ。

加えて車内もホコリだらけ、ドロだらけで、さすがのあやぼーも汚れていいようなボロを着てしか乗る気になれなかったほどでした。こちらもシートをはずしてスチームをかけ、徹底的にドロや汚れを落とす加工も出来るそうなので、お願いすることにしました。

「でも、こんなんでキレイになって帰ってくるんだろうか」.....

不安な面持ちで、これもいつもお世話になってるマツダさんのディーラーへ、エステの取次ぎを頼みに持ち込んだのですが...。

...2, 3日して引き取りに行ってみると、果たして。

うっそーぉぉぉぉぉ、これがっ、あのカローラなのっ?!

もう、唖然っていうか、新車に取りかえてくれたんじゃないの、というか、目を疑うばかりの仕上がりです。

お肌もツルピカ、車内は新品、まるで高級車のよう。フロント・グラスからリア・ウィンドウまで、どのガラス部分も透明ではありませんか。まぁぁぁぁぁっ、と、あやぼーは、ものすごくトクした気分になりました。

今回は、とりあえず単純にポリマー加工をしてもらっただけですが、それでも本当にキレイになりました。

実は古いクルマの場合、ボディに付着した鉄粉が塗装膜に沈み込んでしまい、お肌ザラザラの原因になってることが多いそうで、エスプリさんでは、この鉄粉除去というのまで、お願いすれば出来るそうです。

ちなみにお値段の方ですが、カローラさんの場合

ポリマー加工が、3年間もつR2000というコースで5万円、

シートをはずしての室内クリーニンク゛が4万5千円、

しめて9万5千円に消費税で約十万円となりました。

コースはこの他にも、ポリマー加工の場合3万5千円くらいのからあって、室内クリーニングもシートをはずさない場合は3万5千円ということでした。ボディの鉄粉除去までした場合、殆ど塗装をはがすことになるので、ポリマー加工だけでも10万円くらいかかるそうですが、車種や業者によっても違いがあると思うので、おためしになる場合は各業者さんにお問い合わせになるのが良いと思います。この他にエアコンのクリーニングなども出来るそうですよ。

ちなみに最近はボディの色を簡単に変えられる加工もあるそうで、これはまた別な業者さんになりますが、つまりエンジンなどの中身がくたびれてないクルマの場合、新車状態に戻すばかりではなく、色まで自由に変えられる時代になったということなんですね。これも旧車ブームのなせるワザでしょうか。

また、内部の金属疲労が気になる場合は、マイクロロンなどの活性剤を混入することで健康を取り戻させてあげることもできます。

さて、このカローラ復活計画、しめて費用は、と申しますと、

バッテリーの取りかえも含めて車検総額約11万円(シャシ洗浄、エンジンルームクリーニングも含む)、

ポリマー、室内クリーニング゙まとめて約10万円、

それにやっぱりそのあとのお手入れのことなんかも考えて、ボディカバー9千円と「高級羽根ばたき」(ボディのホコリをはらうための、いわゆるダスターのこと)1万円も購入してあげた他、もちろんシートの汚れ防止にシート・カバー(7,800円)もおまけしてあげました。

しめて、約24万円となりましたが、これで1台新車が手に入ったと思えば、格安と言わなければならないでしょう。いまどき24万円じゃあ、中古車も買えませんぜ。ちなみにキレイになって以来、禁煙なんかあたりまえですが、土足も厳禁にしてあげました。(たちばな家では、当然なのです。ちゃんと底の平らなドライヴィング・シューズがのっけてあるの。底の厚いくつやハイヒールなんかで運転したら危ないよ。)

そしてカローラさんは、というと、すっかりご満足のご様子で、機嫌よく走ってらっしゃいます。

いやー、大きいだけに積めること積めること。なかなか便利で重宝なので、あやぼーも満足しています。

さて次回は、このカローラさんと、ロードスターちゃんのロード・インプレッション(なっまいきー)の違いなどについて書いてみたいと思います。またねー。